でのトラブルを未然に防止する両面から本研究では分離凝縮を行うことにした。
このため、水蒸気凝縮器と凝縮水分離器及び炭酸ガス凝縮器と凝縮炭酸ガス分離器を設計製作すると同時に凝縮後の炭酸ガスの大気放出をスムーズに行うため、加熱しながら多段減圧する装置も製作した。
この装置を使用し試験した結果、次ぎの結果を得た。
水蒸気を凝縮水として液化し、ここで未凝縮の炭酸ガスと少量の酸素は炭酸ガス凝縮器に送り込み凝縮するように2種類の凝縮器を設計製作し凝縮試験を実施した。
その結果、次の結論を得た。
1.排ガスは二つの圧力5MPaと7MPaで問題なく凝縮できることを確認した。
2.水蒸気凝縮器は、不凝縮ガスとして多量の炭酸ガス等が存在するため、得られる水凝縮熱伝達率は、100〜300J/m2s℃である。この値は試験した圧力と流量には、無関係であった。
3.炭酸ガス凝縮熱伝達率は1000〜1200J/m2s℃程度である。但し、残酸素≦2%。
以上の凝縮熱伝達率の試験は+10〜-30%の誤差を含む事を確認している。
4.凝縮系の圧力は凝縮炭酸ガスの温度で制御される。すなわち、圧力を精度よく制御するには、凝縮炭酸ガス温度を精度よく制御すれば良い事が判った。また、ガス流量の変動がある場合は、凝縮炭酸ガスの温度制御性が系の圧力を決定する。本試験の投入ガス量変動率30kg/分(負荷率75%/分)で圧力整定に要する時間は4分程度であった。
以上の結果からシステム圧力が5MPaと7MPaで水蒸気と炭酸ガスの分離凝縮を行う場合の凝縮器設計についての資料は得られたと判断している。
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